「僕が殺しました」二宮敦人

f:id:juneberry-miyatomo:20211002082655j:plain

私が、Kindle本を耳読した本の感想を、ご紹介しています。 本選びの参考になれば、と思っています。

読み終えるまでの平均的な時間(4時間29分)

感想…

解釈として合っているかどうかわからないけれど

自己嫌悪と言うものは、たくさんの人を不幸にすると感じました。

「自分が嫌いだ」と言う気持ち、日常生活ではさほど大きなことではなく自己肯定感が低い位にしか捉えられない。そして、それが周りの人に嫌な思いを多かれ少なかれ与えていると言うのはどこか思い当たる気がします。ありがちな「あなたのためを思って」と言う考え方と、謙遜?みたいな捉え方…

それを誇大化していくと、この小説のようになると感じました。

人の思いの滑稽に思えるところ、日常生活の中でもどこか見たことがあるような光景のような気がして面白かったです。

内容(「BOOK」データベースより)

僕は恋人のリエを殺した。いや、殺したはずだった―。だが僕が警官に連行された先は、封鎖された会議室らしき場所。しかもそこには5人の男女が集められ、警官を含めた全員が驚愕の告白を始めていく。「私がリエを殺しました」と―!謎の主催者の指令のもと幕をあけた、真犯人特定のためのミーティング。交錯する記憶、入り乱れる虚実、明らかになっていく本当のリエ。リエを殺したのは誰なのか!?予測不能の新感覚ホラー、開演。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

二宮/敦人
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒。WEB上で発表したホラー小説が話題となり、圧倒的アクセス数の人気を博す。2009年『!』でデビュー。驚愕のストーリー展開とオリジナルな発想で、新世代ホラー小説の旗手として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

juneberry-miyatomo.hatenablog.com

「手紙屋〜僕の就職活動を変えた十通の手紙〜」喜多川泰「郵便配達人 花木瞳子が盗み見る」二宮敦人を読みました〜

毎日、片道1時間以上の通勤時間を利用してKindle本を耳読しています。

手紙に関する本を2冊読みましたので、ご紹介します。

同じような題材ですが、テイストはまったく異なるものでした。

「手紙屋〜僕の就職活動を変えた十通の手紙〜」喜多川泰

手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~

 

読み終えるまでの平均的な時間(2時間46分)

就職活動をしている学生と手紙屋との手紙のやりとりから、主人公が成長していきます。

喜多川泰さんの啓発本的な要素が満載で、中年の私でも、たくさん付箋をつけたい場所がありました。

この本を読んで、私が感じた「人生を生きていく上で大切なこと」は「情熱」だと思いました。

「何かををやりたい」という情熱は、いくつになっても、本当に大切だと思います。

そして、そこから人生が変わると、私も思っています。

「郵便配達人 花木瞳子が盗み見る」 二宮敦人

郵便配達人 花木瞳子が盗み見る (TO文庫)

郵便配達人 花木瞳子が盗み見る (TO文庫)

 

読み終えるまでの平均的な時間(3時間45分)

郵便配達人の主人公が事件に巻き込まれていきます。思っていたよりも、私にとってはグロテスクな内容が出てきました。

そして、社会で繋がっている人たちは、実はそれほど近しい人ではなくて、だから上手く回っていることも多い…という現代社会を皮肉っているように感じました。

特に、私がまとめる必要はないのですが…

どちらにしても手紙というものは、その人のことを考えて書くという手間がある分、アナログではあるけれど、SNSにはない人間味が感じられると思いました。

少なくとも文字を書いている間は、少し緊張しながらも、その人のことを考えているかと思うと、今の時代では、贅沢な時間のような気持ちがしました。

www.rakuten.co.jp

こんなクラブに行ったら癒されそう「恋のヒペリカムでは悲しみは続かない」二宮敦人

Kindle本を耳読しています。

最近、二宮敦人さんの作品にハマって読んでいます。

執筆された順はわからないのですが、今まで私が読んだ「最後の医者シリーズ」「足」も作風は違いましたが、それらとも、まったく作風が違っていてまたまた、私は二宮敦人さんの奥深さを感じていました。

今の私には恋愛相談は、特に必要ないかもしれないけれど。

「恋のヒペリカムでは悲しみが続かない(上)」

読み終えるまでの平均的な時間(3時間25分)

 面白い。今までの作風とまったく違ったので、読みはじめしばらくは驚きから、内容が入ってこなかったです。

人生相談をしてくれるクラブの話。それぞれのキャラの立つイケメンたちが、自分の人生と重ねながらも、客から持ち込まれた相談を受けます。

そのクラブ「ヒペリカム」の不思議な世界観には、とても引き込まれます。

「恋のヒペリカムでは悲しみが続かない(下)」

読み終えるまでの平均的な時間(3時間25分)

 「ヒペリカム」に寄せられた相談をとおして、恋愛についての価値観、相手に求めるものについて、考えさせられました。この本の題名の意味を途中で春日部さんから説明がありました。

そして、春日部さんのお話へ。

下巻では、上巻の答え合わせ的な内容も混じり、一気にヒペリカムの全貌が明らかに…。

読み終わる頃には、自分がイケメンたちに癒された気がした本です。

    https://image.moshimo.com/af-img/0032/000000000639.gif

二宮敦人さんの「最後の医者シリーズ」を読んで 自分がどう死んでいくのかを考えていく大切さを知る

Kindle本を耳読しています。

生死について、真正面から切り込んだ

二宮敦人さんの作品「最後の医者は…」シリーズについての感想を書きました。

「最後の医者は雨上がりの空に君を願う(上)」

 読み終えるまでの平均的な時間(3時間13分)

福原と桐子、それぞれの環境は変わっていましたが、考え方の根本は同じ。
それは、HIV感染症の患者に対しても同じ。
その患者の考え方の違いから、結末も大きく変わっていく。
一般的には、福原医師へのニーズが多いかと思われるが、桐子医師を必要とする患者がいないわけでないところが、生死について考えると難しい。
桐子医師は、少年期の経験がその土台となっており、患者の気持ちを知る桐子の考え方を垣間見られた。
 
桐子少年の言葉の中に、病院は治るための場所じゃない、嘘と気休めなんだ、という言葉があった。
そして、その後には
 
…わかった上でいなくちゃいけないんだ。医者の言葉を真に受けて信じたりしたら、裏切りが待っているだけだよ」
 
桐子少年は、それまでにたくさんの裏切りを受けたのだろうと感じ、心が痛みました。
 
「最後の医者は雨上がりの空に君を思う(下)」
 
 
読み終えるまでの平均的な時間(2時間55分)
 
 
桐子の少年期続きから、隣のベッドの母親くらいの女性と生死について深く語り合う。小学生であるがその冷めた考えの少年に対し、前向きな彼女が最後に残した言葉は、意外にも「諦めてもいいんだよ」だった。
その言葉は、桐子医師の原点になったのかも知れないと感じた。
 
生と死をどう扱うかは患者の希望が全てだから、桐子の中にある患者への基準はいつも変わらない。
 
桐子医師か福原医師か、あるいは音山医師かという選択があるようだけれども、患者を思う気持ちは、それぞれに素晴らしい。
医師を評価するというよりも、患者自身が主体となって、考えるだけのツールを持ち、力をつけていくことが求められるのではないかと感じました。
 

「最後の医者は桜を見上げて君を想う」

このシリーズの中で、初めて読んだ時の感想です。

読み終えるまでの平均的な時間(5時間16分)

福原、桐子、音山、同期3人の医師それぞれが考える患者の生死についてをめぐる物語。

先進医療をもって患者の余命を伸ばすことと、患者にとって良い最期とは同じなのか。

とても心に響いた。

いずれ死んでしまう白血病や難病などの患者に対してどのような選択肢を提示するのか。

人間の生死について真正面から見つめられ久々にドキッとした。

自分や周りの人の生死についても考えた。

最後の医者は桜を見上げて君を想う (TO文庫)

 

さいごに

3冊を思い起こしてみても、心を揺さぶられながらも真剣に人間の最期について考えさせられる作品でした。

どの医者がいいかということよりも、患者としてならどう生きたいのか、どう死んでいきたいのかということをしっかりと考えておくことが大切だと教えられたような気持ちです。

とても良い作品でした。

しっかり読み心温まった本「足」二宮敦人

 Kindle本を耳読しています。

印象は、文学的な作品。

少し変わった男が親となり、愛情をそそいだのだろうと感じられる本です。

読み終えるまでの平均的な時間(1時間未満)

1通目の手紙の読み始めは、奇妙な文学的作品だなと言う印象でした。

2通目を見読むと、さらに具体的な恐ろしさが見えてきました。

3通目を読んでいると、その本人と同様、真実はわからないが切断面の違いと言う現実的な視点から、とてつもない親の愛情の深さを感じられました。

変わった親であったが、その愛情表現は我が子が、人生において劣等感を持たないように考えられていて、そのために両親が残してくれた宝物であったと考えると、読み終わる頃には、とても心が温まる作品という認識になっていました。

短編ですので、すぐに読めます。

ただ、この結末の解釈は様々だと思います。あなたも、その世界観を少し感じてみませんか。

足