生活保護について深く考えさせられました「護られなかった者たちへ」中山七里

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私が、Kindle本を耳読した本の感想を、ご紹介しています。 本選びの参考になれば、と思っています。

読み終えるまでの平均的な時間(6時間11分)

感想…

生活保護について、いろいろな立場からの思いがあるのだと知りました。

社会保険福祉事務所の仕事も知らなかったですが、この小説を読んで、社会的弱者を救うことと、その弱者を決める線引きをすることが隣り合わせとなっていることを実感しました。また、国の生活保護受給者への予算が変われば、現実問題、切り捨てなければならない部分も出てくるということ。それでも、生活が大変な人に生活保護費が届いていればいいけれど、不正受給者の問題もあるかと思うと、本当に必要な人に届いていないとすれば、ありきたりな言葉ですが心が痛みました。

この小説では、生活保護を中心に置いて、立場や見る角度によってそれぞれの思いが全く異なってしまうというところ、そして、国や地方のために働き、そこから税金をもらう同じ公務員であっても、それぞれの立場が違うと、当たり前だが、良いとされることは全く異なり、簡単には、ひとくくりにはできないところも印象的でした。

そして、それぞれは、組織の中で自分の職務を全うしようとしているのだけれど、それが一個人として引いてみた時に「よし」と思えるかどうかは別の問題かも、と感じました。

いろいろ考えさせられてた本でした。面白かったです。

 

内容(「BOOK」データベースより)

仙台市の福祉保健事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か?なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?罪と罰、正義が交錯した先に導き出されるのは、切なすぎる真実―。 –このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。

著者について

■[著者]中山七里(ナカヤマシチリ)
1961年生まれ、岐阜県出身。
2009年『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい! 」大賞を受賞。
斬新な視点と華麗などんでん返しで多くの読者を獲得している。
他に『総理にされた男』『贖罪の奏鳴曲』『テミスの剣』『ヒポクラテスの誓い』
『ネメシスの使者』『ワルツを踊ろう』『逃亡刑事』など著書多数。 –このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
 

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