「代償」伊岡瞬

代償 (角川文庫)

代償 (角川文庫)

 

 私が、Kindle本を耳読した本の感想を、ご紹介しています。 本選びの参考になれば、と思っています。

読み終えるまでの平均的な時間(6時間27分)

感想…

解説に書いてあったのだが、後味の悪い嫌なミステリーのことを「嫌ミス」と言うらしい。

そういう分野があると言うことを知って驚きました。

主人公はツラい少年時代を過ごすのだが、とても良い友達とその親戚に出会って救われると言うところは、「嫌ミス」でもやはり小説的でほっとしました。

この「嫌ミス」と言うカテゴリーは、なかなか人の心に響くというか、えぐられるような感じで心の中にぐっと入っててきます。

また、それを心地よいとは感じてはいないが、心を揺さぶられる感じが心地よく?

やはり、読書で心を動かされる感覚というのは、読書の中での真骨頂で、読者が求めているものだと感じてしまいました。

この作品で言うと、達也の小学生でありながら、そこまでの世渡り術、大人の弱みを把握しそれを手のひらで転がすような行動や、振る舞いをできてしまうところが、彼の中での生育歴から来るものだと思うと、少し寂しい。

代償という題名が、誰にとっての代償だろうか、を思いながら読み進めていました。

内容(「BOOK」データベースより)

平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。運命は一転、過酷な思春期を送った圭輔は、長じて弁護士となるが、逮捕された達也から依頼が舞い込む。「私は無実の罪で逮捕されました。どうか、お願いです。私の弁護をしていただけないでしょうか」。裁判を弄ぶ達也、巧妙に仕組まれた罠。追いつめられた圭輔は、この悪に対峙できるのか?衝撃と断罪のサスペンスミステリ。

著者について

●伊岡 瞬:1960年東京生まれ。05年『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞テレビ東京賞をW受賞しデビュー。その他の著書に『145gの孤独』『七月のクリスマスカード』がある。2010年、短篇「ミスファイア」が日本推理作家協会賞短篇部門の最終候補作となる。

 
 

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