父のこと #6口をきかなかった18年

思春期から 

こだわりが強い

急な物事の変更に対して臨機応変に対応することができない

要領が悪い

そういう父を受け入れられなかった。 

 

 

実家は、父方の祖父母との同居で

母対父方、姑みたいな雰囲気の家族だったので 

もちろん

愚痴を聴くのは、長女の私となっていた。

 

そんな中で育つと自然と 

母の味方につくのが、長女の私で 

母のことを、いつも私かわいそうだと思っていた。 

 

お陰で、人の顔色をみたり 

空気を読むことを、非常に得意としている。

 

今となってみれば 

母も祖母も父も、どっちもどっちで

子どもが巻き込まれることの方が

よっぽどかわいそうだと思っている。 

 

そんな中、父は悪い人だとなんとなく思っていて、

また実際 

こだわりが強く

臨機応変な対応も苦手で

好きなことしかしない、という父を見ていると

その頃は本当に嫌いだった。

でも、父が面白い時もあって、また楽しくしゃべったりしても

なんかわけの分からないことを言い出す時もあり…

 

と言う繰り返しの中から

その度に裏切られたような気持ちがして

意志強く口をきかないということを心に決めて

だんだんとそれが日常になった。 

小学5年生だったと思うが

その頃から、私が一切口をきかなくなった。

初め口を聞かなくなった理由が、何だったのかさえ覚えていないが

口をきかないという強い意志だけが残っていった。

ほんとに口をきかなかった。

父もあまり気にしなくなったが

驚くことに結婚するころまで、結局、口をきいていなかった。

 

自分でも驚くが、29歳までだから18年間も。怖い。 

 

さすがに結婚する相手の紹介までは

口をきかないと言うわけにはいかないので

「結婚します、挨拶に来ます」と伝えた。 

その日、仕事から帰ってくると父がいたので

母に尋ねると、有給で会社を休んでいたらしい。 

 

思い返すと、長い間よく口をきかなかったと思う。

 

その間、父は何を思っていたのだろうか。

性格から、あまり気にしていないっていうのもあると思う。

祖父母が亡くなり、シンプルな人間関係になってきたことと

私が大人になり、いろんな情報を得るようになってくると

父がそれほど悪い人でないことを、だんだんと感じられてきた。

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